視覚

バードウォッチング用の双眼鏡の選び方

バードウォッチング用の双眼鏡を探しているあなたへ

「バードウォッチングを初めたいけれど、どんな双眼鏡を選べばいいのかわからない。双眼鏡って種類がたくさんあるけど、何が違うの?高いのを買えば大丈夫?」

こんな双眼鏡に対する疑問に答えます。

  • バードウォッチングに合った双眼鏡の選び方
masou masouの写真

この記事を書いている私は、野生動物観察を10年以上続けています。観察に欠かせない道具の一つが、双眼鏡です。双眼鏡なくては、生き物は相手に出来ません。実際に、野外で使っている経験をふまえたードウォッチングに合った双眼鏡の選び方を説明します。

ウォッチング【見る】は基本

小鳥と冬山

野生動物をよりよく知るためには、人間の五感をフルに働かせる必要があります。中でも「見る」ことは、とても重要なアプローチと言えます。

野鳥観察をバードウォッチングと言うように、「ウォッチング」は野生動物との付き合い方の基本です。

カイツブリ

バードウォッチング中に野鳥を見つけると、あわてて双眼鏡の視野に入れようとする人が多いですが、道具を使う前に、野鳥の位置や動きを自分の目で見ることを、心がけてほしいと思います。まず、肉眼でじっくりと見ることを身につけないと、良い双眼鏡を持っていても意味がありません。初めに肉眼ありき、です。それができるようになってから、双眼鏡を使えば効果は絶大です。これは大切なことなので覚えておいて下さい。

それでは準備はいいですか?

これから、バードウォッチングに合った双眼鏡の選び方を説明いたします。

双眼鏡

バードウォッチングに合った双眼鏡の選び方

下記の順番で選び方を解説します。

  1. 使用状況の確認
  2. 双眼鏡の能力の解説
  3. 双眼鏡を選ぶ

①使用状況を確認

ヤマガラ

まずは、あなたのバードウォッチングスタイルを確認する必要があります。

なぜなら、バードウォッチングと一言で言っても状況は様々です。野鳥観察なら場所が、山、海、公園、街中、どこでもバードウォッチングです。異なる状況も万能に対応する双眼鏡を選んでもいいのですが、せっかくの手で触れ続ける道具。あなたのスタイルに合った双眼鏡を選びましょう。双眼鏡に愛着もわき、バードウォッチングがさらに楽しくなります。

では、イメージしやすいようにバードウォッチングの例をこう決めます。

例:頻度は週一・車で1時間の森林公園や低登山・宿泊もある

上記の例をふまえて、双眼鏡に求めたい能力を決めました。

森林などの薄暗い環境でも使える

他の荷物も持てるようにコンパクト

使う頻度が多いので、多少の衝撃で壊れない

急な雨でも使える

触れる機会が多いので、愛着のわく質感

②双眼鏡の能力を解説

さきほど①のバードウォッチングスタイルから、双眼鏡に求める能力を決めました。

次に双眼鏡の能力を確認します。

今回は、Amazonの双眼鏡で、ベストセラーの能力を確認しながら解説します。

SuperSunny 双眼鏡 コンサート 10倍 10×22 Bak4の能力

倍率 10倍
明るさ 4.84
視界 6.5°
材質 Bak4
ポロプリズム方式
ピント調節 あり
重さ 140g

Amazonでベストセラーだった機種は、「SuperSunny 双眼鏡 コンサート 10倍 10×22 Bak4」です。コンサートと名前にありますが、この機種で能力説明をします。能力は上記の通り。この能力表を細かく確認していきます。

倍率:10倍

双眼鏡選びで最も多い失敗が、高倍率機種を選んでしまうことです。「遠くの野鳥を見るから、倍率が高い方が良く見える」という勘違いから、初心者さんがよく間違えます。この機種もそうです。倍率が10倍の双眼鏡は、視野が狭く野鳥を捉えるのが少し難しいのです。また、手振れを感じやすくなる倍率でもあります。そのため、バードウォッチングで10倍の双眼鏡は経験を積んでからにしたほうがいいです。バードウォッチングでは、8倍の双眼鏡が使いやすくおすすめの倍率です。

明るさ:4.84

双眼鏡には必ず表記されてるスペックがあります。この双眼鏡は「10×22」がそれにあたり、「倍率×対物レンズの口径」という意味です。この数値から、双眼鏡の明るさがわかります。計算式は「口径mm÷倍率=ひとみ径²」です。実際に計算してみますね。

22÷10=2.2² つまり、ひとみ径は2.2 mm明るさが4.84となります。

ひとみ径って聞きなれない言葉ですが、すごく大切です。この数値が2.5~7mmの範囲に収まらない双眼鏡は買う必要ありません。

SuperSunny 双眼鏡 コンサート 10倍 10×22 Bak4のひとみ径は2.2mm。25mmにすらとどきません。安物買いの銭失いになります。ひとみ径2.2mmは日中ですら暗く感じる双眼鏡です。普段使いの双眼鏡をお探しの方は、ひとみ径が3mmある双眼鏡を選んで下さい。

バードウォッチングの双眼鏡を選ぶ場合は、3mmよりも大きいひとみ径を選ぶ必要があります。使用例のように、森林などの薄暗い環境や、野鳥の活発な時間帯である朝方・夕方は光の量が少ないので、ひとみ径が小さと視界が暗く感じてしまいます。4~7mmで選びます。

私が使っている双眼鏡は「ひとみ径4mm」です。ひとみ径が大きくなると、双眼鏡自体も大きくなるので、双眼鏡サイズとひとみ径のバランスが大切です。

視界:6.5°

この角度が広い双眼鏡は、覗いた時に視界が広く感じられます。視界が広い双眼鏡は、動きの速い野鳥でも素早く対応できますが、視界が広すぎると解像度が落ちてしまいます。視界角度が、6.5~7.5°がバードウォッチングでも使いやすい角度です。この角度が異様な双眼鏡を見たことはありませんが、安い双眼鏡では注意が必要です。

材質:Bak4

Bak4とは、ガラス硝材の一種で、屈折率が高いのが特徴の高級硝材になります。このBak4は、現在の双眼鏡では主流の材質です。さらに屈折率の高い材質を使った双眼鏡もあります。この項目は、10,000円以上の双眼鏡を選べば気にする必要はありません。10,000円を超えれば、変な材質は使われていないはずです。

形:ポロプリズム式

昔ながらの双眼鏡の形を、ポロプリズム式(ポロ式)と呼びます。プリズムによる光の全反射を応用した双眼鏡です。優れた光学性能を実現しやすく、また対物レンズの間隔が確保できるので、双眼鏡ならではの立体感を気軽に楽しめる形です。

現在の双眼鏡の主流はダハプリズム式です。多くの双眼鏡が、ダハプリズム式を採用しており、バードウォッチング用の双眼鏡もダハプリズム式が多いです。

ピント調節:あり

ピント調節機構は、双眼鏡にはなくてはならない機能ですが、4,000円以下の双眼鏡で稀にピント調節ができない双眼鏡を見かけます。ピント調節のない双眼鏡など選んではいけません。

重さ:140g

140gって、ちょー軽いです。外装がプラスチックだからだと思いますが、ここまで軽いと耐久性に不安が残ります。野外では木や岩などにぶつけることもあります。そのため、軽すぎてもダメです。耐久性を求めると、ある程度の重さは必要です。バードウォッチングの双眼鏡を選ぶ際には、女性なら400g・男性なら600gを目安にします。この重さが一日持ち歩いても疲れにくい重さになります。

SuperSunny 双眼鏡 コンサート 10倍 10×22 Bak4の評価

本体価格は約2,500円と大変リーズナブルで、評判の高い双眼鏡ですが、バードウォッチングに向きません。名前にある通り、レビューではliveやコンサートでの使用が多いですが、それらの使用だとしても、この双眼鏡はダメです。軽くて安いですが、能力を細かく見てわかる通り、クリアな視界が期待できません。また、liveやコンサートなら、視界が6.5よりも広い方が、ステージが見やすくていいはずです。

双眼鏡

③双眼鏡を選ぶ

②の項目で実際に双眼鏡の能力をみながら、詳しく内容を考えました。ここまでで、バードウォッチング用の双眼鏡を選ぶポイントは、わかっていただけたと思います。

最後に、双眼鏡選びのポイントと私の経験を生かして、バードウォッチングに合った双眼鏡を選びました。能力は申し分ありません。

お財布と相談して楽しいバードウォッチングライフを!!

メーカーで絞りました

Amazonを見て感じたのですが、今ってめちゃくちゃ双眼鏡の種類があるんですね。聞いた事のないメーカーや無名ブランドの双眼鏡が多数出品されています。そんな双眼鏡でも、レビューが高いと気になりますよね。でもここで、聞いた事のないメーカーの双眼鏡は「買わない」と決めて下さい。それだけで、ムダな双眼鏡を選ぶリスクが減ります。

双眼鏡で信頼が出来るメーカーは、ニコンキャノンバンガードビクセンコーワカールツァイスライカです。他にもありますが、キリがありません。このメーカー内なら信頼が出来るので、このメーカーからバードウォッチングに合った双眼鏡を選びました。

余談ですが、カールツァイスとライカは、ちょー高いのでバードウォッチャー憧れメーカーです。

バードウォッチングに使いやすい8倍双眼鏡

初心者さんにも使いやすい8倍双眼鏡のおすすめ2機種です。8倍は自分の目と双眼鏡で覗いた視界の差が少ないので、パッとの覗いても野鳥を見失う事が少ない倍率です。手振れも感じずらいので、双眼鏡を覗いたまま野鳥を観察も可能です。比較的小型が多く、他の荷物を持っていても取り回しが良いのが特徴です。

ニコン MONARCH7 8×30

優れた光学性能・所有欲を満たす優れたデザインが最高の双眼鏡です。

ビクセン アトレックII HR8×32WP

400gを切る重量なのに、ひとみ径4mm。コスパで選ぶならこれです。

バードウォッチングで使いたい10倍双眼鏡

距離のある野鳥観察で使いたい倍率が10倍です。例えばシギ類や猛禽類のように、どうやっても近づくことのできない野鳥観察で使います。8倍と比べると視界が狭く、手振れも感じるので、8倍の双眼鏡に慣れてから、ステップアップで10倍を選ぶといいと思います。重量もあるので、気軽に持ち運ぶ双眼鏡とは言えません。この10倍を選ぶなら、高くても質の良い機種をおすすめします。製品のできが素晴らしく、一生モノの双眼鏡になります。

コーワ PROMINAR BD56-10XD

旧モデルで値引きが半端ないが、光学性能は最高の今しか買えない双眼鏡。

ニコン MONARCH7 10×42

優れた光学性能・間違いのない能力を秘めている双眼鏡です。